台風で足止めの特急、ディーゼル機関車が救出 和歌山

 台風12号の豪雨で線路が寸断され、JR新宮駅和歌山県新宮市)に約2カ月足止めされていた特急電車「オーシャンアロー」が12日、ディーゼル機関車に引かれて非電化区間を走り、名古屋経由で京都の車庫に向かった。JRなど鉄道各社による「救出劇」を見ようと、駅や沿線には多くの鉄道ファンが詰めかけた。


 9月初めの台風12号で、新宮駅の南約11キロの那智川橋梁(きょうりょう)が台風で流失し、京都・大阪と南紀を結ぶ特急「オーシャンアロー」1本と「スーパーくろしお」2本が新宮駅に留め置かれていた。JR西日本は名古屋経由の東回りで京都の車庫に回送することを決定。新宮以北の約190キロは非電化区間で自走できないため、JR貨物から機関車を用立てた。


 この日午後7時56分、「オーシャンアロー」は新宮駅を出発。第三セクター伊勢鉄道」「名古屋臨海高速鉄道あおなみ線」も通って京都に向かう。残る2本の特急電車も順次回送する。