一畑電車100年、一部の車両を南海電鉄カラーに 島根

 一畑電車島根県出雲市)はグループ創立100周年記念で、南海電鉄大阪市)から購入し現役で走り続ける一部の車両(2両編成)を、当時の南海カラーに復元する。デザインを懐かしむ鉄道ファンが多いことから企画した。3月31日にお披露目の運行をする。


 車両は3000系と呼ばれ、南海では21000系「ズームカー」として親しまれた。平野部を高速で走り、急な上り坂でも力を発揮する。南海では、淡い緑に濃い緑のラインが入ったデザインが特徴で、1958年の製造から97年まで活躍した。一畑は60年に製造された車両を、96年に南海から購入した。黄色に紺色のラインが入ったデザインに塗り替えて使っている。


 一畑によると、南海では走っていないため、鉄道ファンが見に来たり、南海時代を知る観光客が懐かしんだりすることも多い。今回は、数年ごとの車両の塗装時期を迎えていたことから社員が発案した。当時使っていた塗料の種類などのデータも、南海から提供してもらい実現したという。