国交相、整備新幹線の早期着工に意欲 「詰めの段階」

 前田武志国土交通相は2日、閣議後の会見で、まだ着工していない整備新幹線の3区間について「(年度内着工の認可に向けて)最終的な詰めの段階」と話し、早い時期の建設に意欲を示した。


 対象は、北海道新幹線の「新函館―札幌間」、北陸新幹線の「金沢―敦賀間」、九州新幹線の「諫早―長崎間」の3区間。建設費は2.7兆円程度とみられる。政府・民主党は2009年の政権交代後、公共事業を抑制するため、新幹線の着工を凍結している。


 国交省は着工の条件として、財源の見通しや採算性、並行在来線にかんする自治体の合意など5条件を示している。前田国交相はこの条件について、「ほぼクリアになっている」としてきた。2日は「(着工に向け)民主党も応援団になってくれると思う」とも述べた。


 一方、2日の会見で、安住淳財務相は着工認可について「まだその段階まで至っていない。決断できる条件をできるだけそろえてもらいたい」と国交省側に注文した。