近鉄 伊勢志摩観光新型特急



 近畿日本鉄道は1日、大阪、名古屋と三重県の伊勢志摩を結ぶ新型観光特急(6両編成)を2013年春に導入すると発表した。ゆったりとした乗り心地にこだわった車両で、阪神なんば線(尼崎‐大阪難波)を経由した阪神電鉄本線への乗り入れも想定している。


 13年には伊勢神宮式年遷宮があり、新型特急のデビューで「伊勢志摩の活性化の切り札にしたい」(松下育夫副社長)考え。約37億円を投じ、2編成を導入する。

 定員は147人。現在の特急よりも半減させ、座席間隔を125センチに広げたり、電動式の足のせを設けたりして、広々とした空間を確保する。寝台車を除けば国内最大の広さという和洋2タイプの個室(5・5平方メートル)や、夏休みには子どもの遊び部屋になるグループ席なども配置する。

 大阪、名古屋から1日1往復させる予定だが、現在、阪神三宮駅などへの乗り入れに向け阪神側と協議中という。新車両は乗り入れを想定して設計しており、松下副社長は「団体列車や臨時列車という形でもいいので、できるだけ早く乗り入れたい」と意気込んでいる。(足立 聡)